まだまだの日


今日は先週に引き続き、出港してきました。
天気は晴れ時々雨のち曇りのち前線のち晴れ。
盛りだくさんの日でしたが、まだまだ未熟の日でもありました。

マリーナに着いてみると随分と賑わっている雰囲気。そういえば今日は霞ヶ浦 STG のレース日だったなぁと思いながら歩いていくと、スロープ脇にテントが設営してあり、アクセスディンギーが次々に出艇していくのが見えました。アクセスディンギーは沈しないディンギー。体が不自由な方でも楽しむことが出来るディンギーです。車椅子の子も沢山来ていて、楽しそうにディンギーに乗って湖上に出て行きます。見ているだけのこちらも楽しくなります。
筆者達も前に乗ったことがありますが、水上散歩になかなかいい感じなのです。
こういったイベントを運営されるかたには本当に頭が下がります。ヨットは、やり方によっては様々な人が楽しめるスポーツなのだと実感する場面です。こういう環が広がっていくと良いですね。

さて、『まだまだ未熟』編ですが、まずはその一。
天気は一応晴れなのですが、積雲の通り際に雨が降ったり、風が強くなったりして不安定な雰囲気。
これは、かなり風向きが振れ回るだろうと思ったのが間違いその一。
フタを開けてみると、ほとんどの時間帯が見事なまでのいつも通りの風向(すなわち東風)でした。うーむ……。思わず口に出したので、多分桟橋に居た他の艇の方にも聞こえていたでしょう。恥ずかしいですね。
我々はレースには参加せずに、昼食の買い出し後に出港。
レースの出港を後から追いかけるような形になってしまったのですが、最近良くやっていた上り角重視での帆走をやってみたらまるでレース参加艇についていけず。完敗状態でした。これが『まだまだ』のその二。
引き込んだメインにさえかなり裏風が入ったりもしていましたので、どうも後で考えるとセール引きすぎで、失速していたようです。
風が強めで、ジブから沢山の空気がメインとの間を吹き抜けていこうとしているわけですから、ジブを少し出し、空気の通り道をきちんと作ってやって、速い空気をより多くメインに供給してやった方が、多分速力も上り角も良い結果になったのではないかと反省中。
風も No.1 にしては強めになっていましたので、ややオーバーヒール気味で、艇は傾けども進まず、の状態になってしまっていました。
過去記事でも、同じような風速の際に『目一杯引き込んだところから少し出したあたりが良い』と自分で書いているにも関わらず、最近の経験に捕らわれての失敗。途中、かなり傾いて帆走していたので、乗っていた豚児の R(当年 5 歳)に、「前の帆、小さな帆にして走った方がいいんじゃないの?」と的確な指摘までもらってしまいました。うーむ、未熟。
さらには、大分土浦入の奥のほうまで来た際に、東岸の上に真っ黒な雲が出てきました。
雲の高さはあまりありませんでしたので、小規模な前線だったのだと思いますが、雨脚も見えていたため、これはいかんとばかりに尻に帆かけて逃げ出したのですが、前線は北の方へそれ、しかもなんだか陸の上に来たら形が崩れ、無害そうな雲の塊になっていってしまいました。風も少しはあがりましたが、とても強風まではいきません。これも判断の間違い。『まだまだ』その三。
もっとも、最後のものは安全重視なのでまずい判断ではないとは思うのですが、最初の読み違いとあわせて、まだまだ天気なんかとても読めるものではないと痛感。生兵法はケガの元。安易な判断は慎もうとつくづく……やれやれ。我ながら、なかなかうまくなりません。

まあ、悪い事ばかりではありませんで、前線が通りぬけたあとは空は晴れ。積雲がぽっかり浮かぶ気持ちの良い晴れ空に。
風もすっかり穏やかになった中、霞ヶ浦名物の帆引き舟が出ており、至近距離を通過しながら見ることが出来ました。
フネを上架し、水で洗ってお疲れ様。
帰りがけは国民宿舎 水郷の温泉につかって帰宅。
水郷から見る夕暮れの霞ヶ浦は美しく、高層の筋雲を背景に低層のわた雲がぷかぷか浮かぶ青い空や、スピンを上げて土浦へ帰港してゆくヨットとあいまって、すがすがしくゆったりとした景色なのでした。