初出港は福丸で


本当に乗れていない今日この頃。休日出勤あり、その上お祭りの鳴子踊りの手伝いも入ってしまい、まるで身動きが取れません。
その結果が、八月に入っての今年初ヨット。ほとんど十ヶ月ぶりのヨットでした。代官殿、あいすみませぬ。
でも、久々のヨットは最高でした。いやー、良かったです。

今回は、春に乗り損ねた福丸の再訪問。
福丸の置いてある西伊豆には、カブトムシやクワガタも多いとのこと。当年 6 歳の豚児 R と共に、早朝勇んで出かけます。
早朝にも関わらず、福丸さんが快く出迎えてくれました。
が、しかし、シーズンが過ぎてしまったのか、カブトは空振り。残念。
仕方なく(?)テンダーを出して海上係留の福丸へ。
福丸は、名艇の呼び声高い HAYASHI 990B Ocean Blue。昨年 11 月に進水した新艇です。
春に見損ねているので、まるで待ちわびた恋人に会うかのよう(?)
福丸さんは、ご家族そろってでしたので、筆者と R を含めて計 6 名(うち子どもが 3 名)のの、結構にぎやかなクルージングになりました。
係留ロープを解いて、まず向かうは大瀬崎。泊地を出てほぼ東の方角にあります。
風は南なので、ほぼタックを返さずに帆走出来そう。
Ocean Bule はさすがに余裕があり、6 人乗っても全然込み合った感じはありません。
以前乗せていただいた『あうん』との大きな違いはラット(舵輪・あうん)とティラー(舵柄・福丸)の差ですが、さして重い感じも無く、ティラーでもまったく問題無いですね。
普段小型艇に乗っている筆者としては、船首が少し遠く感じられ、エクステンションを使ってでも前の方で舵を取りたい衝動に駆られるのは慣れというものか。
バラスト比の高い Ocean Bule はどっしりとした感じで帆走っていきます。
天気は驚くほどの快晴。
太陽はきらきらと光り、富士山もばっちり見え、最高のクルージング日よりなのですが、問題が一つ。
今年ろくろく外に出ていなかった筆者は、これが初日焼け(?)
日やけ止めを塗っていようがいまいが、たちまちのうちに真っ赤に日焼けしてしまい、タオルをかけ、ドジャーの影に避難し……と情けない仕儀に相成りました。無念。
帆走当初は、清水港まで行ってみようかという話も出ていましたが、急遽戸田(ヘダ)沖にアンカリングに変更。
福丸の錨はあこがれの(?)CQR。適用できる海底の地質の範囲が広いため、一度使ってみたいと思っていたアンカーです(普通の海況で一度使ったくらいでは良し悪しは分かりませんが、気分だけということで……)。
船がしっかり安定したことを確認後、シートで船と体を結んでの海水浴となりました。
西伊豆の断崖の絶景を眺めながらの海水浴は大変に良いものでした。
ライジャケを着ていれば沈みませんし、ロープを引っ張れば船まですいすいと戻ることも自由自在。ちょっとした宇宙遊泳の気分です。
ただし、注意事項が幾つか。
乾舷の高い船だとスイミングラダーが無いと船に上がることが出来ません。
水中からジャンプしてスタンションが掴めても、船腹はつるつる。足がかりが無いので、まるで上れません。ロープをたぐって登るのも相当きつそうです。片手で懸垂の出来る人以外は、ラダーの無い艇では、縄梯子を下ろすか、足場にするゴムボートなどのご準備を。
また、うねりが入るところの場合、ロープ無しだとかなり流されて、船まで戻れなくなってしまいます。
福丸さんがロープをひっぱって岸までたどり着くのをトライしていましたが、ロープの抵抗で NG。波の力はかなり強いようです。
海水浴後、福丸奥様に作っていただいたそうめんで昼食。美味でした mOm
錨を上げ、追い風を受けて帆走。
帰りがけに一つおまけがつきました。
大瀬崎のあたりを航行中、
「サメ!」
との声に見てみると、シュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)がのんびり泳いでいました。
長さ 1m 弱くらいでしょうか。
「かっこいい」
とは子ども三人組の意見。うん、なかなかっこいいです。
帰港後、筆者は日焼けでノックアウト。
翌日は船を出さず、戸田(ヘダ)にて海水浴とあいなりました。スミマセン。
戸田の海水浴場は、なぜか沖に恐竜が浮いていたり、子ども達はしっかり楽しんだようです。
夕方、「カブトムシの木」のところでカブトムシを発見。R は S 太兄に採ってもらっていました。
帰りは高速で。結構すいていたのか、するすると帰ることが出来ました。
久々にお休み満喫でした。福丸さん、ありがとうございました。